2003-12-10
鍵盤はもぐら叩きではない。
私はバンドでは鍵盤楽器を弾くのですが、小学校一年から鍵盤を習っていたのです。おかげで、かなりブランクがあった後にバンドに誘われたときも、なんとかついていけた。
しめた!と思うのは「楽譜」の読み書きが出来る事。
よかったなぁと思うのは、「音楽」を自分の体で楽しめる事。
子供らにそういう良さを教えたいとは思うのだけど、あまり興味が無いようだ。私は7歳の時自分からピアノ教室に行きたい、と親にねだった(嫌なガキだ)ものだから、子供が自ら言い出さないなら、無理強いしたくなくて。ほったらかしのまま、既に上の子は鍵盤極めるには少々手遅れな歳になってしまった。勿論、物事を始めるに「手遅れ」というものは無い!のだろうが・・まぁ一般的な観点から「極めるには」はもう「遅い」のね。天才は別だけどな。やりたいなら大人になって好きならてめぇで勝手にやればよい、親が手取り足取りではなかろう、という歳になった。
いや、ピアノ以外ならいくらでもあるのだけれども。例えばバイオリンだったらもう下の子でさえ既に遅い。でも、ギターなら中高生くらいからでもなんとかなったり、サックスとかだともっと遅くてもどうにかなるらしい(と聞いただけで本当はどうか知らん)。
・楽しむ。というレベル(それで十分人生は楽しいです)なら、・芸大行きたいとか言うのでなければ、または・子供に教えたい為にまず自分からその難しさを知りたい・・というのであれば、いつから始めても良いのですよ。誤解の無きように。
で、なんでこんな事書いてるのか?というと、「昨今の初心者用鍵盤楽器」の宣伝ね。気になるのだ。なんで、いちいち鍵盤が「光る」のか?。
「どうやら<あなたのお気に入りの曲を鍵盤が光ってサポート>してくれる」らしい。
クリスマスだし、こんなのを我が子に!と思っているお父さんお母さん、これは「もぐらたたきゲーム」に過ぎない。買うならもぐらたたきゲームを素直に買いなさい。こんなものを作っているから本邦の音楽レベルが落ちるのだ。えーそうですとも。開発した人には申し訳ないし恨みも無いが、これは「いけない」ものだ。ある程度腕に覚えのある人が「運指法」を覚えるには少しは役立つかもしれんがな。もう少し「音楽」というものをまじめに捉えて商品作りをして欲しい。技術が進んだからといってそんな簡単に人間は進化しない。もぐらたたきもどきが巧くなるより、カラオケで大声で歌える方がよほど人生を楽しめる。