2006-10-07
写真
今週のマイ名所であるが、画面左上方向に3機、得体の知れない飛行物体が飛んでいるのだ。
わしは元なんちゃってカメラマンであったから、多分普通の人より写真を多く写している。これは間違いない。案外フィルムをケチる方であったけれど月に100~200本位は使っていた。仕事が無いときは50本/月くらいだったけどな。写しただけで現像してないフィルムをこないだ意を決して捨てた(笑)1本36枚撮りであるが、まぁたいてい最後まで撮らないから平均30枚として、月3000~6000カット程度、空シャッターを含めれば2年で10万回は優に超える数シャッターを切るからカメラは2年もするとガタがくるわけです。(ニコンの一桁モデルやキャノンの「1」は別格よ)
で、これだけ写していれば「心霊写真」とか「UFO」とか一つくらい写っていてもいいじゃないか、と思うのだが、これがほとんど無かった。
それらしきモノが写るのは大抵、いわゆる「バカチョン」クラスで写したものにありがちです。原因がまったくわからんちんだけど、写した覚えの無いものが写っていたり、写したつもりのものが写ってない。
で、今回の飛行物体。これはペンタックスのデジタル一眼で写した。前後のこまにはこんなゴミは写ってないので多分ゴミではない。フォルムならいろいろこういうものが出現する可能性が高いがこれはデジタルだからなぁ。なんだろ。鳥かな?妙に間隔が一定だから飛行機かヘリっぽいけどこの解像度では解らない。こんなの写ったのは初めてだ。
おそらくじじぃになったら、これまで写して現像しっぱなしのフィルムを眺めて過ごす暇もあろうかと思う。そうすっと「謎の映像」も見つかるかもしんない。
写った、というのは経験があまり無いのだけど、写らなくて怖かった、というのは一度だけある。
嫁と夏に対馬に旅行に行ったとき、廃屋を見つけたのだ。廃屋といっても一軒屋ではない。初めは「廃校」になった学校だとばかり思って足を踏み入れたのだ。
草いきれの中佇むそれは、実は「診療所跡」だった。
窓からは夏の日差しが差し込んでおり、草の香りが充満していたので「怖さ」というのは全く感じられず、木製の廊下の板や、診療質跡らしき各部屋は妙ななつかしさだけが漂っていたわけ。
一部屋だけ、壁が「白いタイル」の部屋があって、床が黒ずんでおり、もし雨でも降っていて薄暗かったらちびりそうな部屋があったけど、あくまで日差しは柔らかく、なつかしいだけだった。
そこで写真を何枚か写した。変な話だが、嫁を入れて写す事はしなかった。なぜかはわからないけどそういう気分ではなかった。カメラはライカCLという機種で、一応まともな写真は写せるカメラだ。ところが、あとで現像したのだけど、その病院のコマだけ真っ黒なのだ。前後はきちんと写っている。その部分だけ「露出オーバー」で何が写っているのかわからない。
※ここでデジタルしか知らない現代人の為に説明すると、ネガフィルムが真っ黒ということは、光が「多すぎる」ことを意味している。引き伸ばしても真っ白な写真ができるだけである。逆に暗すぎた場合、ネガ上では画像は「薄く」なる。わかる?
アンダーならわかる。日がさしていたとはいえ屋内であるから、うっかりアンダーにしてしまうことは考えられる。でもなんでここまでオーバーになったのか原因がさっぱりわからない。全くのスッコ抜け(まるっきり露光していない状態)であるなら、レンズキャップしたまま写しちゃった、というミスだとすぐわかる(一眼レフでないのでありがちでもある。でも私はそれが怖いのでレンズキャップはしない派だ)。一方、通常かなりのオーバーであっても、むりやり引き伸ばしてみれば何が写っているかの痕跡くらいはわかるものだ。しかしこのコマだけは、まるでレンズをはずして太陽に向けてシャッターを切ったとしか思えないくらい「ネガが真っ黒」なのだ。
カメラを持っていながら、写っていない、というのはなんというか「夢でも見ていた」といわれたようで非常にむかつく。まるきりそのコマが無ければ本当に夢だったのかもしれない。でもコマは確かに存在するのだ。未だにこれは不思議だ。多分写してはいけないものだったんだろうとしか思えない。