GM破綻

GMが尻をまくりましたな。
まぁ予想は誰もがしていたと思う。
GMに入ると、真面目にやっていれば家が持て、もっと真面目にやっているとクルーザーが持て、適当にやりすぎてリストラに合ってもまぁそれなりに食えるだけの退職金とか保険の補償がもらえるそうだね。
素晴らしい。これこそアメリカンドリームだ。
それが破綻した。これこそリアルだ。

もともと自動車というのは一人あるいはチームで「一台を最後まで作り上げていた」。
モータリゼーションというのは、流れ作業という奴隷労働を強いられた労働者にギャラをアップしてあげた、ということが事始めだ。
チームで責任もって一台の車を最後まで作り上げること、これは職人にとって意義のある仕事だった。
でもアメリカの自動車業界がオートメーション導入に伴って、「流れ作業の部品」として人間が動く方が「効率がちょーーー良い」事が判明し、それを労働者に求めた。
当然職人の親方達は猛反対だ。
「そんな作業で俺たち職人が誇りを持って仕事ができるか!」と
そこで経営者は知恵を絞る。
「流れ作業の部品として働いた労働者には、ギャランドゥ、じゃなくてギャランティを上乗せするぞ」とした。結果、大きくなったサラリーを元に労働者たちの生活環境は飛躍的に豊かになっていった。誇りのあった老兵は去り行くのみ。
やがて労働は「自分の技術の誇りを持てるもの」ではなくて、「耐え忍ぶことの結果得られる金銭を求めるもの」となったわけだ。つまり、アメリカ企業の労組が強いというのは「そもそもの経緯」からして当然の流れなのである。
しかしながら、これが破綻したわけだ。

で一方の日本の自動車業界。流れ作業だが奴隷労働だって認識が無さ過ぎるからギャラも知的労働にくらべて低いことが多い(このへんもうちょっと考えろ)。派遣切りで自暴自棄に生った奴は大量殺人を犯す。兼業アルバイトを黙認された社員はバイト先のコンビニで狂言強盗をして捕まっていたりしている。

正規の社員だっていつリストラに合うかビクビクしながら未来に希望を持てずにくだらない車を作っている。別に労組が強いわけでもねぇから耐え忍んだ結果ぎりぎりの生活を強いられている。過労死寸前まで働きに働いて、結果老後の安心感が「全く得られない」。こんげ国のどこがどう豊かなのか誰か教えてくれ。

にもかかわらずへぃこら働く日本人というのはほんとに「おめでたい奴ら」だ。ってか、もうしわけねぇが日本の労働者というのはヘタレの集いだな。その結果世界一の自動車メーカーが出来上がったわけだがな。うれしいか?このやろう。

日本人労働者の働き方ってのはきっとアメリカの労働者には「想像がつかない」ものだろう。ありえないだろう。アメリカ人が作ったアメリカの車が日本車にかなうわけねぇよ。
でもね日本の車にだって乗りたくは無いよ。作っている人間に誇りも夢も無くなってるんだから。そんな商品に魅力があるのか?