カウンター、ヒット、ユニーク、IP

アクセスカウンターというものを昨今あまり見かけなくはなったけど、着けて欲しいという人が殊の外多くて驚いている。
「あれ意味有りますか?」と言っても、「やっぱどのくらいの人が見に来ているか知りたいじゃん」と言われてしまうとしかたない。如何に意味のないことか説明したいんだが、「出来ないの?」と言われるのも癪だし金取れるなら、へぃ!喜んで”!である。

しかしな、

よくある
「ようこそ、あなたは ◯◯◯◯◯人目の訪問者です」
というの、未だにあるが、これほどの「嘘八百」は無い。こういうカウンターは申し訳ないがちょっと恥ずかしい。

なんで、訪問者だと分かるんだ?本当に分かったらそれは恐ろしいことだ。※どっかで見てるんかぃ!と言いたい。

単純なカウンターはサーバに「このページを表示してちょ~よ」という信号が入ったから、カウントを一つ上げているに過ぎない。相手が一人でなんどもリロードしてもカウントは増え続ける。増やしたかったらトップの先のページにはトップに戻るリンク、しか付けなきゃいい。いくらでも「訪問者?」が増える。いちいちトップに戻らないと他のページに行けない使いづらいページの方がカウントが増える。こういうのは20世紀の技だ。アホらしい。

ユニークアクセスという微妙な言葉がある。IPとか。これだと一人がいくらリロードしてもカウントは増えない。「じゃ、それが訪問者じゃないか」と言うのはちょっと待て。訪問なんて誰が言った?。者かどうかなんて「見てなきゃ分からん」のだ。カウンターがやっているのはあくまで「私は◯◯◯.◯◯◯.◯◯◯というとこから来た信号ですが、このページを表示してちょ~よ」という信号がはいったとき、あんたさっきも来たからカウントは上げないよ、とか今日初めてだからカウント上げたげるよ、と判断しているに過ぎない。この◯◯◯.◯◯◯.◯◯◯という数字の並びがIPアドレスであって、あくまでこれを「一つのアクセス」として判断している。けして一人のアクセスでは無いし、また個別のコンピュータ端末を判断しているわけでもない。できたら怖い。

例えば、プロバイダによってIPは固定では無く、変動する。朝見たときと夜見たときでIPが切り替わっていたら一人の人間でもカウントは2つ上がってしまう。

例えば家に3台PCがあったとする。父ちゃん、母ちゃん、息子、別個に使っている。どういう因果か家族揃って全く別の要因で同じページを見たとする。当然この場合訪問は3名と言って良いよな。間違いない。でも同じ家に住む家族別々にプロバイダ契約して回線も別個、なんて家はまず、無い。だからIPは一つだ。だからカウントも一つしか上がらない。

家ならまだいい。会社なんかどうなるか。とあるライバル企業全員が見に来た、30名ほどいる社員がかわるがわる見に来た、とする。訪問者は30名だ。でも会社ってたいてい固定IPだから、カウントは一つしか上がらない。

これもって、「何人目の訪問者です」などというのが、単純なヒットかユニークIPかどうかに関わらず、如何に嘘かわかるだろう?。プロバイダに情報開示してもらい、企業システム担当にログを開示してもらい、社内の警備カメラと照らし合わせて捜査すれば、まぁ本当に何人だったのかはわかるかもしれないけど。(だから「※どっかで見てるんかぃ!」てことだ)

アクセスカウンタが分かるのはここまで。その先に幾つのPCがくっついていて、何人の人が見ているか?なんてのはわからんのだ。だってコンピュータだもの。

IPのカウントをどこの時点でリフレッシュさせるか?によっていくらでも数値が変わる。一日とすべきか、1時間とすべきか。解析ソフトによってこの辺は違う。グーグルアナリティクスのように、同じIPからの一連のヒットの流れを「1セッション」としてカウントする場合もある。こういうのはもう「指針」でしかないから、表に出すものではなく、ウラで見ながらほくそ笑むものだ。ところがこれ、いくら進めても見ちゃくれないんだよな。

 ぷぷ。