2012-10-23
iPhone5 のカメラ
まぁ多少エフェクトというか色味調整はかけているけど粗マンマでここまで写るんだったら、携帯のカメラ性能としてはもはや過剰。カメラはすごく気に入った。これだけでも買った価値あるわ。いかった。
何が良いって、「いちいちあれこれ考えなくていいから、さっさとシャッター押せば?ん~?」という使用感のあたりだ(イミフ?)。案外この「取り急ぎ、シャッターを押したらば、なんかしらがある程度適当なレベルで写る」というのは大切だ。つまり「解像度はどうだっけ?」とか「感度がどうのこーの」ってのは置いといて(本当は置いといちゃいけないんだけど)も押せばさっさとシャッターが切れるっていうのは一番気持ちいいしすごく安心感がある。
案外勘違いされている人も多いのだけれど、いわゆるプロ用の一眼レフカメラにしたって、設定は山ほど出来て一見えらい面倒くさそうではあるんだが、最終的に、いざというときシャッターが切れてなんかしら写る、っていう点では最もレスポンスが早いように出来ている。
勿論それぞれ専門としている分野のシチュにあわせて、膨大なセッティングのレパートリーから吟味してセッティングしていることは確かだけど、大事なのはその設定がいつでも保たれていて、いざって時の設定は保たれているという点が大事だ。たとえばこれが電池変えただけでデフォルトに「ほんの些細な一箇所でさえ」設定以前の状態に戻ってしまうことが一度でもあったなら、そのカメラはもう仕事では不安で使えない(単なる小心者なのかもしれないけど)。焦って写したら「あれ?なんでこんな設定になってんの?」ってことがあったらすごく嫌だけど電池で動くカメラにはどうしてもそういう部分がある。
何が言いたいのか良くわかんなくなってきちゃったけど、これまで携帯に付いているカメラってのはこういう点が「中途半端」だった。まるで単機能の何も設定できないようなのは「バーコードリーダー」として機能すれば十分って位酷い写りだし、ちゃんと写そうと思えば写っちゃうレベルの商品だと下手に設定項目がありすぎており、それをこまめに設定したって起動の度それをしなくちゃいけなかったり、いつのまにかデフォルトに戻っていたり、写真とったつもりが動画だったり(問題外)とか、そういう点が所謂「電話におまけで付いているんだから勘弁して」感満載で嫌だったわけだ。(まぁこの中途半端な設定項目満載かえって意味不明ってのは、そこらのコンデジにも言えるけど)
このあたり このカメラは割り切りがスマートで、「あ、写真でも撮ろうかね」と思ってから写すまでが心理的に非常に短い。特に選択肢がない(というか表に出てきてない)。
とにかくあんたは黙って被写体にカメラ向けてシャッタを切りなさい。後は現状出来うるレベルでまぁ比較的大きくデータ化しとくから、加工したいなら後でおやりなさい。
ということだ。この割り切り方はすごく好き。でもこういう感覚はやっぱり欧米だなぁと思う。昔から
日本:カメラの需要>>>>>>>フィルムの需要
欧米:カメラの需要<<<<<<<フィルムの需要
であったのは有名な話で、 日本人はカメラには凝りまくるけど実はあまり写真を写さない民族だ。いざ写す前にあれこれ色々と設定だの選択肢が多ければ多いほど喜ぶ癖があって、こんな機能一生使わないって機能があるだけで有難がってしまう面がある。黙って写すだけではなんか気が済まないらしい。その割には写したものほったらかしにする。一体カメラに何を求めているのかよくわからない。
本来、自動露出やオートフォーカスというのは出来るだけ「手間を省いて被写体に向かいたまえ」という目的で開発されたのに、自動では補えない部分を人力で如何に補う機能が余分についているかで高級とされる傾向。これはちょっと意味がわからない。だったらはなっからマニュアルで写しゃええやないのと思うが、日本的高性能というものはそういう多機能であることが大前提だ。
でもそういった余計な機能というのは実はいざ本番!というときには邪魔になることのほうが多いのね。
露出補正したは良いけど、その後±0に戻すのをすっかり忘れてた
とかね(笑)いや、実によくあるんだこれは。
ほっとけばカメラがやってくれる露出を”わざわざ”補正するなんてのは「時間的にも精神的にも余裕がある」時なんだな。
一方、「あ、これってチャンス!今こそシャッターチャンス!」なんて時、±0に戻せる人はそうはいませんのだよ。せっかく自動露出機能をわざわざ「補正」と称して人為的に変えといてからに、結局一番自動露出が必要な「いざというときのチャンス」を逃す結果を迎えるわけだわな。ほんと、心底アホだなぁと。むなしいなぁと。
で話を戻すと、このiPhoneのカメラの欧米っぷり、バカチョンカメラっぷり操作感(あくまで操作感であって写りは別ね)は素敵すぎて感動したってことが言いたかった。